鍵あかんぞ・・その3

「お、折り返し??」
ダメだ。このお方ではだめだ。とっさに、「すいませんがもう一回電話してもらえませんか?」とかけてもらいます。

呼び出し音が鳴ると同時に出ました。
「すいません。すいません。今、手配しているので・・。鍵を交換したばかりで・・」と、こちらが話す前に言い訳の声。

「あー、606のタッチンですが」としゃべると同時に、私の怒りの沸点がフルパワーに沸き上がります。

「これねえ!どないなっとるのよ!!交換とか、段取りとか関係ないねん!!どないするんよ!」と一気にまくしたてます。
向うは「すいません、鍵があの・・」と言い訳の連発。どうでもいいから早よ開けてくれ。

「・・・で・・、そちらに向かいますので・・。30分ぐらいで着くと思うので・・」
3、30分??。ここから30分かよ。

仕方ないので電話を切って、若者に返すと彼も苦笑い。

「あの、僕ちょっとコンビニへ行ってくるので」と立ち去りかけたので、私もとともに歩きます。
アルバイトから帰ってきたら開かないので、どうしようかと悩んでいたんですとか、タッチンもこれがいつもの2時3時なら君に会わなかっただろう。
ある意味、会えてよかったよ。とか。

そして、コンビニへ着くと彼は外に立っている人影に。
「あ、彼女さんやん」

哀れ、若者二人は寒空で露頭に迷っていたのでした。いな、おっさん一人加えて3人は。

とりあえず、彼女さんにも悪いので、「僕がマンションの前で待っときますから二人はコンビニの中で待っといたらいいよ」と戻ります。

すると、マンションの扉を開けた女性が一人。こちらと目があった瞬間、これが大家だと思い込み、

「あのねー!こっちは2時間も待ってるんやで!どうなんよ!」と喰ってかかると、後ろから先ほどの彼が。
開けた扉を持ったまま、その女性も目をパチクリするばかり。

あれ。これ大家ちゃうな。

とっさに声のトーンを変えて、助かりましたーとネコナデ声で話します。

要は、大家がここの住人の女性に連絡をして、中から開けてくれるように頼んだようです。
すいません、勘違いして。と詫びながら、若者にも、本当に会えなかったらどうなっていたか。ありがとう。ありがとう。と礼を言って入ります。

部屋に戻って、ホッとする間もなく、先ほどの彼から聞いた大家に電話します。
鍵交換の連絡が後手に回ったとか、他の方はどうやって入ったんでしょうかとか、他人事のようにお話しになられています。

どっちにしても、明日からは入れないと困ると伝えると、今、下に着いたので別の鍵を取りにきてくださいと。
もう、怒る気力もばからしくなり、またきた階段を下まで降り、変わりの鍵を受け取って、

「大家さん、みなさん困ると思うので頼みますよ」と、何やら萎れた白菜のような声で伝えると部屋に戻りました。

部屋のモニターランプが点いています。録画機能があるので再生ボタンを押します。録画記録時間は今から3時間前。
モニターには先ほどの若者の彼女が、泣き出しそうな顔をしてカメラを見つめて立っている姿が記録されていました。

あー・・、若者たちよ。おつかれさまでした。

そして、タッチンもお疲れさまでした。




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Comment

No title
全部読みました。
大作お疲れ様でしたw
冬に部屋に入れないのは辛いですね。
  • 2015-12-05│18:19 |
  • なおし王子 URL│
  • [edit]
No title
こんにちは~♪
大家さんに喝ですね(--〆)
  • 2015-12-06│17:19 |
  • まり姫 URL│
  • [edit]
Re: No title
まり姫さん ほんま喝です!
Re: No title
>なおし王子 いやー、ほんま焦った焦った。ホテル泊まって請求できるんかとか、それより今をどうしようとか焦ったよ。
  • 2015-12-08│10:36 |
  • たっちん URL│
  • [edit]

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プロフィール

たっちん

Author:たっちん
高知で生まれ育ち、今は大阪で風来坊です。
日常で感じたことや、思ったことを綴りたいと思います。自転車でポタリング,ポケットに入れたデジカメで何気ないものを撮るのが楽しみです。

こんな私ですがよろしくお願いします。

ちなみに「ご冗談でしょう、タッチンさん」は、「ファインマンさん」からのパクリは言うまでもありませんww。

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